鳥取相続遺言相談センターの
相続手続きに関する相談事例
鳥取の方より遺言書についてのご相談
2023年12月04日
父の相続手続きを進めたいのですが、遺言書は母も連名で作成したものでした。行政書士の先生、この遺言書は法的に問題ありませんか?(鳥取)
先日、鳥取の病院に長らく入院していた父が亡くなり、相続が発生しました。鳥取の葬儀場で葬儀を終えた際、母から「父は遺言書を遺している」という話を聞いていたので、相続手続きはスムーズに進むだろうと安心していました。しかし、鳥取の実家に戻り保管していた遺言書を母が出してくれたのですが、この遺言書は父と母の2人で作成し、連名で署名と押印までしてあると言うのです。
封がされた状態でしたのでまだ開封はしていないのですが、この遺言書は法的に問題ないのでしょうか?母はまだ生きているのに、母の署名がある遺言書は相続手続きに使えるのかわからず、質問させていただきました。(鳥取)
2人以上で作成し連名で署名した遺言書は、法的に無効となります。
民法では「共同遺言の禁止」といって、2人以上の者が同一の遺言書を共同して作成することを禁じています。それゆえ、残念ですが今回のお父様とお母様のお2人で作成された遺言書は法的効力を持たないものとなります。
遺言書は遺言者(遺言書を遺す人)の自由な意思を反映させて作成されるべきものですので、お1人で作成する必要があります。なぜなら2人以上で作成してしまうと、一部の者が先導して作成し、残りの者の意思は反映されていないのではないかと疑いが生じてしまうからです。
さらに遺言書は、内容を撤回したいときは遺言者がいつでも自由に撤回してよいものですが、連名で作成した場合は全員の同意を得なければ撤回できなくなってしまいます。
遺言書は亡くなった方の最後の意思をご家族に伝える大切な証書です。意思を自由に反映できなければ遺言の意味を成さなくなってしまうため、遺言書の形式は法律で厳格に定められており、その形式に従って作成されていない遺言書は還俗として法的に無効となってしまうのです。
今回のご相談内容の遺言書は「自筆証書遺言」と呼ばれるもので、ご自身で作成し自宅で保管できるので手軽に作成することができます。しかしながら法律の専門家によるチェックが入らないため法的に無効となってしまうリスクがあります。せっかく遺言書を作成するのですから、法的効力をもつものとするためにも遺言書に精通した専門家に一度相談してから作成することをおすすめいたします。
鳥取の皆様、遺言書の作成についても鳥取相続遺言相談センターがサポートいたします。初回無料相談にて、鳥取相続遺言相談センターのサポート内容について丁寧にご説明いたしますので、鳥取で遺言書作成を検討されている方はどうぞお気軽にお問い合わせください。